都議会2021年第4回定例会を終えて(談話)

2021年第4回定例会を終えて(談話)

 

2021年12月15日

  都議会生活者ネットワーク  岩永 やす代

 

 

本日第4回定例会が閉会しました。

  • コロナ対策と補正予算

コロナウイルスの感染者数は、現在低い水準ですが、オミクロン株が猛威を振るい、第6波が懸念されています。医療体制の確保や困難を抱える都民の生活支援が必要です。

今議会の補正予算には、生活困窮者に年末年始の一時宿泊場所を提供する事業が盛り込まれました。昨日も困窮者支援団体が都に緊急要望書を提出しましたが、コロナ禍の長期化で困窮者は増えており、行政窓口が閉まる年末年始の支援拡充は待ったなしです。また、厳しい雇用情勢が続くなかで、一時宿泊場所を年末年始に限らず提供することを求めます。さらに、困窮者の住居確保は切実であり、NPOなどと連携し都営住宅の利用も含めて住居を確保し生活を支援することが重要です。

生活者ネットワークはかねてからジェンダー主流化を訴えてきましたが、コロナ禍における女性への影響がより大きいことから、この補正予算には、孤立や貧困に陥る女性に対する支援の拡充、年末年始の女性に対策する電話相談窓口の拡大などが盛り込まれ、女性支援が進む兆しが見られます。

 

アメリカで発生した竜巻の被害は、気候危機のすさまじさを見せつけました。今補正予算には、原油価格高騰を受け、脱炭素化を加速すべく「東京ゼロエミ住宅」の認証を受けた新築住宅の建設や、太陽光発電設備の設置支援、既存住宅の断熱などの拡充が入っています。ゼロエミッションは、全庁挙げて取り組まなくてはなりません。民間に求めることも重要ですが、まずは都有施設や都の事業で省エネ・創エネを実施していくべきです。公営事業の水道、下水道で広い敷地を活かした取り組みを求めました。

 

  • 同性パートナーシップ制度

いよいよ東京都でも来年度内の制度実施を知事が表明しました。性自認および性的指向に関する施策については、人権条例制定の際も、その後の基本計画策定時にも、都議会生活者ネットワークは当事者が議論に参加するよう求めてきました。LGBTQの人たちが長年求めてきた制度です。当事者が抱えている困難を解決できるよう、制度設計にあたっては、当事者の意見を聞くだけでなく、議論に参加する取り組みを求めます。

 

  • ヤングケアラー・医療的ケアが必要な子どもへの支援

こども基本条例を持つ東京都だからこそ、国に先駆けて支援体制を整備し、子どもの育ち学ぶ権利をまもる取り組みが必要であり、「子どもの権利」の視点から福祉や教育のあり方を考える必要があります。

ヤングケアラーの具体的な支援として、中高生のヤングケアラーがいる家庭を対象にヘルパーを無料で派遣する事業を始める自治体もあります。子どもの学びを保障する取り組みを都もすすめるべきです。

医療的ケア児支援法が9月に施行されました。ともに育ち学ぶインクルーシブ教育をすすめる視点からも、医療的ケアの必要な子どもが地域の保育園や学校に通うことを希望する場合には、環境整備や相談支援、サポートする人員体制についてなど、都としてもすすめる必要があります。保育園や学校への送迎、放課後対策も含めて、都の支援を求めていきます。

 

  • 消費者教育

2022年4月に成人年齢が18歳になります。さまざまな契約について保護者の取り消しができなくなるため、10代の若者の消費者被害の拡大が懸念されています。高校生をはじめとする若者への周知・啓発の徹底、さらには障がいのある子どもや外国にルーツがあり、日本語に不慣れな子どもへの丁寧な説明を求めました。

 

  • オリンピックの「負の遺産」

東京オリンピック・パラリンピックが終了し、費用の精算とともに競技会場の「負の遺産」がいよいよ現実問題となってきました。会場施設を有効活用するには、地元住民をはじめ市民の理解が欠かせません。赤字が見込まれる会場ばかりのなかで、市民スポーツの場として多くの市民に愛されるものでなければ「負の遺産」となります。そうならないよう、競技団体だけでなくより多くの人たちによる存続の可否を含めた議論を求めます。

費用の精算については、招致活動からのお金の使い道を明らかにし、徹底した検証が必要です。

 

都議会生活者ネットワークは、安心して地域で暮らせる持続可能な街、環境・福祉優先の東京をつくるため取り組んでいきます。みなさまからのご提案をお待ちしております。