生活者ネットとは

身近な地域での活動を手がかりに、 市民自治による新たな政治を生み出すことをめざすのが、 生活者ネットワークの運動です。市民の手の届かないところに存在してしまっている政治を生活の場に引き寄せ、 暮らしを豊かにするためのひとつの 「道具」 として政治を使いこなすことが必要だと私たちは考えます。

生活者ネットワークの都議・区議・市議と2023統一地方選候補予定者たち。2023年1月

32の生活者ネットワーク

生活者ネットワークは東京都内32の自治体にあり、それぞれの地域の課題に取りくむと同時に市や区をこえた「東京問題」には全体でとりくみ、ローカルパーティーとして東京を「生活のまち・暮らしやすいまち」にするために活動しています。

3つのルール

ルール1:議員はローテーション

生活者ネットワークの議員は、交代制。議員を職業化・特権化せず、世代交代を進めることで参加の層を広げます。任期を終えた議員は、市民政治を広げるための活動や地域活動などに、その経験を活かします。

ルール2:議員報酬は市民の活動資金に

生活者ネットワークの活動はカンパで支えられています。議員も報酬に応じた寄付(カンパ)を行い、市民の政治活動資金に活かします。お金の流れは公開し、政治資金の透明化をはかっています。

ルール3:選挙はすべて手づくりで

選挙は、政治に参加する入口です。みんなでお金(カンパ)と、知恵や労力(ボランティア)を出し合い、選挙を行います。

生活者ネットワークのあゆみ

1977年

「生き方を変えよう」をスローガンに、練馬で都議選に初挑戦
生活者ネットワークの前身「グループ生活者」を練馬で結成

1979年

初めての区議会議員が練馬区で誕生

1985年

「政治を生活の道具に」を掲げ、北多摩2区で都議会議員誕生

1988年

「グループ生活者」から「生活者ネットワーク」に組織再編

1989年

東京都に食品安全条例制定を求める直接請求運動に取り組む

1991年

東京都にリサイクル条例制定を求める請願運動に取り組む

1993年

「東京を変える」を掲げ、都議会議員が3人になる

1991年

東京都にリサイクル条例制定を求める請願運動に取り組む

1997年

「バリアフリーの東京をつくる」を掲げ、まちのバリアチェック活動

1999年

統一地方選で「子育て・介護は社会のしごと」と訴え、57人の都・市・区議会議員になる

2000年

東京都に子どもの権利条例制定を求める請願運動に取り組む

2001年

「東京を生活のまちに」と訴え、都議選で6人全員当選

2003年

統一地方選で「地域力・市民力 安心・共生のまちをつくる」と訴え、63人の都・市・区議会議員になる

2005年

「働く・育てる 市民力」をスローガンに、3人の都議会議員が当選

2007年

統一地方選、都議補欠選で「こだわって地域 変えます!議会 つくります!仕事」を掲げ都議会議員4人、市・区議会議員51人になる

2009年

「市民が育てる 東京・未来」を掲げた都議選を経て、都議会議員3人、市・区議会議員51人となる

2011年

「働く・育てる 市民力」をスローガンに、3人の都議会議員が当選

2012年

原発都民投票条例直接請求運動に取り組む

2013年

都議選政策「2013生活者宣言」を掲げ、都議3人当選。

2015年

「ひとりにしない子育て・介護―支えあい分かちあう地域社会へ―」を掲げた統一地方選を経て、54人の都・市・区議会議員となる

2017年

都議選政策「チャンス!東京を変える」を掲げ、都議1人当選

2019年

「ひとりにしない子育て・介護―支えあい分かちあう地域共生社会へ―」を掲げた統一地方選を経て、42人の都・市・区議会議員となる

2021年

都議選政策「いまこそ東京を生活のまちに 必要なのは医療・介護・教育の充実です。」を掲げ、都議1人当選

2023年

「私らしく生きるための政治」を掲げた統一地方選を経て、40人の都・市・区議会議員となる

生活の中から政策提案

■ひとこと提案運動

いつでもどこでも一言提案。市民の発言が政治を変える力です。生活者ネットワークの政策は地域と生活から生まれます。毎年、32の生活者ネットワークが行う「ひとこと提案」運動には、生活のなかの不都合や悩みが数多く寄せられます。

  • 歩道が狭い、段差が多い
  • 再就職しようと思うが年齢制限があって就職できない
  • 子育ての悩みを受けとめてほしい
    ………

集められた「ひとこと」は、市や区で解決できること、東京都で解決すること、国で解決すること、に整理して生活者ネットワークの議員がそれぞれの議会で提案します。都議会への提案は32の生活者ネットワークと39人の市・区議会議員と連携して取り組みます。

 

高校生の模擬投票の取り組みや、国会議員への働きかけなど、18歳選挙権の実現にむけて活動してきた、NPO法人Rights代表理事の高橋亮平さんを講師に開催した学習会「18歳選挙権~若者と政治参加」。2015年10月

■調査活動

狛江市の野川で水生生物と水質を調査。水辺の楽校メンバーを講師に、夏休みの親子が参加した。ヌカエビ、スジエビ、クロメダカ、ウシガエルのオタマジャクシやアメリカザリガニなどが網に入る。2015年8月
みどりと生き物調査「玉川上水を歩く」。水と緑の回廊となっている、玉川上水駅から鷹の台駅までを、講師の話を聞きながら歩いた。2015年10月
京都市の空き家「活用」施策を視察するスタディツアー。2016年8月

水質調査、まちウォッチング、公園や遊び場、放置自転車調査など、足を使って継続的に行う調査やインタビュー、アンケートなど、生活者の視点でまとめた調査結果をもとに政策をつくります。「子育て」、「介護」、「子どもの人権」、「女性(若者)と労働」の調査からは、ジェンダーフリーな政策と「子どもの権利条約」にそった政策をまとめました。3.11東日本大震災、福島原発事故以降、「これからのエネルギーを考えるアンケート」調査を全都で実施。「原発ゼロ」「省エネ都市・東京をつくる」などの政策をまとめました。空き家、空き店舗など、まちの実態を調査するなかで、国に先駆けて地域の資源としての活用を提案。恒例となった川調査や、みどりと生き物調査は、報告とともに情報や意見を受け取るはがきをパンフレットに組み込むなど、双方向性をたいせつに、おおぜいの市民の参加をよびかけています。

■ミニフォーラム


ミニフォーラム「放射能の今2017~子どもたちの未来のために私たちができること~」。2017年4月、練馬区内で

生活のなかにある問題を一人で抱えこまずに地域の人たちとともに解決するために、行政の人などもまじえて話しあう場・ミニフォーラムを開きます。生活者ネットワークは議員とともに問題解決の手助けをします。

■予算提案運動

東京都の予算は2023年度、16兆821億円。この巨大な予算を利益誘導型の公共事業に配分するのは許せません。「市民政策」を予算という具体的な形にまとめ、毎年、都知事に提案をします。

■市民と行政の協議会

議員のコーディネートにより市民と行政が同じテーブルにつき、都政にまつわるさまざまな政策課題の解決にむけて建設的に議論する場、「市民と行政の協議会」は、生活者ネットの発案により、1993年にスタート。写真は、「東京都における性的指向および性自認に関する課題解決のために」をテーマに開催された、第18回市民と行政の協議会。2016年1月

市民が生活していて困っている問題を解決するために行政や議会でとりあげてほしいと思ったとき、直接市民の意見を伝えるのはなかなか難しいものです。生活者ネットワークの議員がよびかけて、これまでの陳情、請願のように一方的に行政にお願いするのではなく、解決方法を共に考える話し合いの場として、市民と行政の協議会を開いています。時には事業者も参加します。これまで室内化学物質汚染の問題や公害防止条例の改正、子どもの権利擁護のしくみの改善や、食品安全条例の制定などに市民の意見を反映させました。最近では「林業の再生」「再エネ20%・省エネ20%に」「障がい者就労」「LGBT」などのテーマを取り上げています。

生活のなかの疑問をいっしょに考えてほしい、レポートを読んでみたい、議会報告会ってどんなかしら、選挙やふだんの活動をボランティアしたい、カンパしたい、など参加の形はいろいろです。お近くの生活者ネットワーク、または東京・生活者ネットワークまで、気軽にご連絡ください。

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