「食育」の場・学校給食の牛乳 びん存続を!

「リターナブルびんを使い捨て紙パックに変更」は環境配慮に逆行

 「来年から学校給食のびん牛乳が紙パックに変わる」という突然の情報に対し、8月29日(日)国分寺労政会館で緊急集会を開催。主催は、小金井・国分寺・小平・国立・東村山・東大和の生活者ネットワークメンバーが中心になってつくった『6市リユースびんネットワーク』です。おおぜいの人にこの情報を伝え、変更をストップさせるために、緊急アピールを行い、地域で声をあげていくことを確認しました。

緊急アピール
 「来年度から学校給食の牛乳をびんから紙パックに変える」という東京都教育委員会の突然の方針に、私たちはたいへん驚きました。何度も洗って使えるリユース(リターナブル)びんは、紙パックよりも環境への負荷が少なく、循環型社会を実現していくには、リサイクルよりもリユースを優先させるしくみが欠かせません。学校給食は、びんの回収を考えても一般市場のリユースびんに比べてはるかに効率がよく、子どもたちが環境問題に目を向けるようになるためにも、すぐれた材料です。
東京都は、学校給食の牛乳でびんを使っている割合が全国的に見ても高く、学校給食に関わる栄養士をはじめ、教育委員会など多くの人たちの努力によって現在の実績があるのだと思います。しかし、容器包装リサイクル法を見直す検討が始まっているこの時期に、リユースびんから紙パックに容器を変更しようとしています。今求められているのは、事業者が容器の処理まで責任を持つ拡大生産者責任の実現です。今回の動きは、こうした時代の要請に逆行しています。さまざまな手立てを講じてリユースびんを存続させていかなければ、ワンウェイ容器の増加に歯止めがかかりません。
社会全体でリユースが優先されるよう、経済的なしくみづくりが急がれますが、まずは、今あるリユースびんが存続できるように、価格の面でも調整を図るべきです。
私たちは、子どもたちが学校給食で今後もびん牛乳を飲み続けていけるように、各市の教育委員会、東京都教育委員会に要望します。
今回の問題をきっかけに、学校給食の牛乳については、容器だけでなく、残乳の問題や、これまで牛乳に頼りすぎてきた栄養の問題など、考えるべき課題がたくさんあることがわかりました。このような課題については、引き続き検討・議論していかなければなりません。
今日の緊急集会をはじめとして、私たちは、学校給食の牛乳にこれからもリユースびんを使用するよう求め、関係機関にはたらきかけていきます。

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