第48回衆議院議員選挙を終えて

第48回衆議院議員選挙を終えて

2017年10月23日

東京・生活者ネットワーク

 

今回の衆議院選挙は安倍政権継続の是非はもとより、改憲勢力の議席分布が注目されるなど戦後政治の分水嶺ともなる選挙でした。東京・生活者ネットワークは、「森友」「加計」問題に象徴される政権のおごりや慢心、政治の私物化が著しい安倍政権をストップさせるチャンスととらえ、民主主義、立憲主義、平和主義のもと、広範な市民とつながり、ともに政治をあるべき姿に戻すためこの選挙に臨みました。

 

選挙戦最終日の10月21日夕刻、新宿駅南口バスタ前の立憲民主党ファイナル街宣。枝野幸男立憲民主党代表と福山哲郎参議院議員(立憲民主党幹事長)が登壇

しかし、結果は安定多数による安倍政権の継続を追認するものになってしまいました。投票率は期日前投票が大きく伸びたものの、53.6%と戦後2番目に低く、与党で3分の2の議席数を超えたものの、投票率からもわかるように国民の信任を得たとはとうてい認め難い結果です。マスコミは一斉に「自公大勝」と報じましたが、安倍内閣の不支持が支持を上回っている実態や、投票率=約半数の有権者が棄権=が示す国民の政治不信という現実を与党は重く受け止めるべきであり、国民は政権への白紙委任をしたわけではありません。

 

一方、国民の多くが何のための解散なのか、わからない中、野党共闘による小選挙区での候補者調整ができた選挙区もありましたが、小池都知事率いる希望の党の結党を引き金に、野党第1党(解散時)民進党は事実上解党。立憲民主党の旗揚げがなったものの、野党間で分断が生じ、政権批判票を分散させ、結果、安倍政権に対抗する受け皿にはなりえませんでした。

 

新宿駅南口バスタ前は、雨の中、立憲民主党ファイナル街宣を聞こうと集まった約8000人の人たちで埋まった。道路の反対側、歩道橋の上にも足を止めて聞き入る人たちの姿があった

今後、安倍総理は第4次安倍政権を発足させ、早速、「改憲発議について野党とも連携」していくとの考えを示していますが、国民の大多数が2020年の改憲を急ぐ必要はないと答えています。国民が求めているのは貧困や格差社会を容認する政治からの脱却であり、働き方改革や少子高齢化対策など等しく生活権が保障される社会の実現です。このような国民の声を政権与党は真摯に受け止めるべきであり、それこそが真っ当で公正な政治のあるべき姿のはずです。

 

「選挙は白紙委任ではありません。みなさん一人ひとりが主役です。いっしょにたたかってください」と聴衆に呼びかける、枝野幸男立憲民主党代表

そのために東京・生活者ネットワークは、政策協定を交わし東京選挙区で推薦した海江田万里さん(東京1区)、手塚仁雄さん(東京5区:比例復活)、落合貴之さん(東京6区)、長妻昭さん(東京7区)、初鹿明博さん(東京16区:比例復活)、菅直人さん(東京18区)、末松義規さん(東京19区:比例復活)、山花郁夫さん(東京22区:比例復活)、今回の選挙で、北関東ブロック(比例)で応援し議席を確保した、大河原雅子さん(元参議院議員/元東京・生活者ネットワーク都議会議員)の各議員に、草の根から民主主義を押し上げるべく、地域の声を届けていきます。

 

東京・生活者ネットワークは、今こそ、政治を政党や議員だけに任せておくのではなく、生活の現場にいる市民が参画し、熟議し、解決策を導き出す新たな「参加型市民政治」が必要だと考えます。脱原発、エネルギー・食料の地産地消を原理におく持続可能な社会、多世代にわたって暮らしを支えるセーフティネットの充実、一人ひとりの人権が尊重されるインクルーシブがあたりまえの共生社会を実現していくために、地域から声を発し続け、立憲民主主義の回復・実施を進めていきます。

 

◆東京・生活者ネットワークの推薦候補者 選挙結果

東京1区 海江田万里(立憲民主党) 当選
2区 松尾明弘(立憲民主党) 落選
4区 井戸正枝(立憲民主党) 落選
5区 手塚仁雄(立憲民主党) 比例当選
6区 落合貴之(立憲民主党) 当選
7区 長妻昭(立憲民主党) 当選
8区 吉田晴美(立憲民主党) 落選
10区 鈴木庸介(立憲民主党) 落選
11区 前田順一郎(立憲民主党) 落選
13区 北條智彦(立憲民主党) 落選
16区 初鹿明博(立憲民主党) 比例当選
18区 菅直人(立憲民主党) 当選
19区 末松義規(立憲民主党) 比例当選
22区 山花郁夫(立憲民主党) 比例当選
24区 高橋斉久(立憲民主党) 落選
25区 山下容子(立憲民主党) 落選

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