民主主義を細らせる衆議院議員定数削減に反対します
2025年12月4日
東京・生活者ネットワーク
自民・維新の両党は、12月1日衆院議員定数の1割削減にかかる法案内容を決定した。1年以内に選挙制度の詳細が決まらなければ「小選挙区25、比例区20」を削減するというもので、今国会で成立をめざすとしている。維新は何が何でも定数削減をさけんでいるが、1割削減の合理的根拠も示さず、そもそも「政治とカネ」にまつわる企業・団体献金規制問題を定数削減にすり替えて連立政権を立てたところから、無理と矛盾が浮き出している。
国民・市民の政治不信は深く、それはまさに政治家=議員への不信感であり、「政治とカネ」に象徴される政治家の行動に起因している。議員には政策づくりや国会議論など本来の仕事を全うすることが求められているのであって、議員数を減らすことが解決策では断じてない。まずは企業・団体献金の規制こそ決定すべきだ。
生活者ネットワークは、市民自治を標榜するローカルパーティとして、地方政治の現場で多くの市民とともに参加と対話のしくみづくりや実践を重ねてきた。議員は、議会という政策決定の場で市民の声を代弁し、議論の積み重ねによって理解を広め、政策実現を図る役割がある。その自覚のもとに日々活動している。
人々のニーズは多様化している。国会においても、さまざまな市民の声を反映させるためには、そのパイプを狭めてはならない。「身を切る改革=議員定数の削減」という短絡がもたらすもの、それは国民・市民の多様な声を「切り捨て」ることに直結する行為であり、民主主義を細らせることに他ならない。東京・生活者ネットワークは、自民・維新両党が進める衆議院議員定数削減に強く反対し、ここにその意思を表明する。
