「100年経っても原発事故は収束できない」 丸10年「脱原発テントひろば」大集会開催される

9月11日午後、「丸10年『脱原発テントひろば』大集会~フクシマは終わってない、今の福島を伝える~」(主催:経産省前テントひろば)が開かれた。250人ほどが路上に集まり、生活者ネットメンバーも参加、リレースピーチや音楽演奏に耳をかたむけ、経産省に向けて「原発いらない」「再稼働反対」の声をあげた。

 

2011年3月11日の東京電力福島第一原発事故から半年後の9月11日、霞ヶ関の経済産業省敷地内に、市民有志によって脱原発テントが建てられた。2016年8月21日、国の訴えによってテント自体は撤去されてしまったが、経産省玄関に向き合う歩道の端にイスを10個ほど並べて、真夏も、真冬も、雨風の日も、毎日、意志ある市民による座りこみが続けられている。毎週金曜の午後5時からは、経産省抗議のアピール行動、通りがかりの人にビラを配ったり、話しこんだりして、「脱原発」を社会に向けて発信し続けているのだ。

「原発いらない福島の女たち」、福島原発告訴団団長の武藤類子さん

原発いらない福島の女たち」からは、黒田節子さんと武藤類子さん。武藤さんは、福島の現状を報告し、「二度と同じ悲劇が起きないように、同じ困難に遭う人がいないように原発事故が起きた原因、背景などをもっと突き詰め、人の意識や社会の変革をめざす必要がある」と語った。

ルポライターの鎌田慧さん。街宣車には、「すわりこみ3654日」のボードが掲げられている

ルポライターの鎌田慧さん、作家の落合恵子さん、脱原発弁護団全国連絡会共同代表・弁護士の河合弘之さん、元首相の菅直人さんらがそれぞれの主張を語った。

たんぽぽ舎の山﨑久隆さんは、福島第一原発の放射能汚染水を海洋放出してはいけない、国の海洋放出の方針には法的根拠もないと批判した。

作家の落合恵子さん

福井県の明通寺住職の中嶌哲演さん、元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんからは、連帯メッセージが寄せられた。小出さんは、メッセージの中で、「フクシマ事故は終わっていません。100年経っても事故は収束できません。事故当日発令された『原子力緊急事態宣言』は今現在も解除できないまま続いています。その事故が大地に落とした猛烈な汚染を考えれば、100年経っても解除できません」と述べている。

「原発より命!」「フクシマの子どもをヒバクから守ろう ひなん対策を!」の横断幕

3時間に及ぶ集会のおわりには、テントひろばの各曜日の常連メンバーが、報告アピール。座りこみへの参加を呼びかけた。

経産省前テントひろばを支える弁護団の大口弁護士

国は、あたかも原発事故は終わったかのように、避難解除を進め、戻らざるを得ない人々に被ばくを強要している。2013年9月、当時の安倍首相の「アンダーコントロール」大うそ発言によって招致されたオリンピックが、延期を経て今夏開催された。この間、資材や人、カネが東京に集められたことは、原発事故の収束作業の妨げになっている。

 

原発は事故を起こさなくても、運転すれば、処理することのできない放射性廃棄物を生み出し、被ばく労働なしに動かすことはできない。一旦、事故を起こせば、人々の生活をとりかえしのつかないほどに破壊することを、福島原発事故を経験した私たちは知らされた。

すべての原発事故被災者、被ばく労働に身を置いているすべての労働者のために、これからを生きるすべての人たちに負の遺産を残さないために、「原発ゼロ」の実現は、「東京」に課せられた最大の責務である。

歌によるアピール