「特定秘密保護法」施行に抗議! 私たちは、情報公開の徹底をこそ求めます

特定秘密保護法の施行に、改めて抗議するとともに、情報公開の徹底をこそ求めます 

政策協議を放置したまま突然、衆議院が解散、総選挙真っ只中の1210日、「特定秘密の保護に関する法律」が施行されました。東京・生活者ネットワークは、解散総選挙により国会の監視機能さえも行使できない中で強行される、特定秘密保護法の施行に、強く抗議の意を表明するとともに、法律の廃止と民主的なコントロールのもとに行われる新たな情報公開・情報管理のしくみづくりをこそ求めるものです。 

 

特定秘密保護法施行日となった12月10日の昼、首相官邸前には、「『秘密保護法』廃止へ!実行委員会」の呼びかけに市民が集まり、秘密保護法への抗議の声をあげた。同実行委員会が主催した12月6日の集会には1600人が日比谷野外音楽堂に集まり、銀座方面へのデモも行った

施行日となった1210日は、奇しくも「世界人権デー」ですが、遡る20147月、国連自由権規約委員会は、特定秘密保護法(案)に対して、規約19条にもとづいて、▼秘密指定には厳格な定義が必要であること、▼制約が必要最小限度のものでなければならないこと、▼ジャーナリストや人権活動家の公益のための活動が処罰から除外されるべきであること――などを求める勧告を政府・安倍政権に申し入れています。対して、施行に至った特定秘密保護法では依然、▼なにが秘密に指定されているか確認する手続きがない、▼真っ当な第三者機関の設置もない、▼政府に不都合なことを秘密にしてはいけないという当然の項目が書かれていない、▼秘密を漏えいした公務員だけでなく、これを取得したり、しようとしたジャーナリスト・市民にも重刑(最高懲役10年)が課される――など問題は残されたまま。 

 

12月10日昼の首相官邸前抗議行動。前日の9日と10日の夜には、特定秘密保護法に反対する学生有志の会のよびかけで、特定秘密保護法に反対する官邸前抗議が取り組まれ、両日とも1000人以上が集合し声をあげた。抗議行動は名古屋、札幌、長野、大阪ほか全国各地で行われている

そもそも政府には、内部ルールによって秘密指定をするしくみが存在しており、秘密とそれを保護するための非公開を生み出し続けていますが、加えて施行される特定秘密は、厳罰化された罰則対象となり、適性評価を実施する法的根拠を与え、政府は秘密保護のための強固な手段を手にすることになるということです。政府情報に迫るジャーナリスト、原発や基地の監視を続けている市民活動家、武力紛争地域で人道支援活動に取り組む国際協力NGOなど市民社会の間には、これまで政府から得られた情報が得られなくなるなど様々な影響が生じる可能性を危惧する声が高まり、適性評価制度の対象とされる公務員や、当該制度のもと情報提供を求められる関係者の間にも懸念が深まっています。こうした市民社会の声を背景に、衆議院解散前の国会に、共産党、社民党などによる秘密保護法廃止法案が、民主党などによる施行延期法案が提出され、自民党の中からも、ようやく秘密保護法に対する懸念の声があがっているのが実情です。 

本来、政府が果たすべきは、秘密保護を強化することではなく、まず説明責任を徹底するしくみづくりにあり、政府の実施する政策への信頼性を高める制度設計にこそ重点が置かれるべきです。本法における秘密指定を解除・公開に転換するしくみの欠落は、政府の政策決定の正当性を検証し、市民意見などを反映させる機会を失わせ、よりよい政府活動へ向かうための機会を自ら失わせるものであり、とうてい容認できるものではありません。 

東京・生活者ネットワークは、今後の特定秘密保護法の施行状況、とくに総選挙後の国会運営における各党の動きを注視するとともに、特定秘密だけでなく、政府の持つ秘密や非公開情報を公開にこそ転換し、市民社会に開かれた議論が行われるよう注視・行動していく所存です。 

20141210

東京・生活者ネットワーク