大間原発建設工事再開に反対し、計画の白紙撤回を強く求める

報道によると、「電源開発(東京)は9月28日、建設が中断している大間原子力発電所(青森県大間町)について、年内に工事を再開する方針を固めた」としている。先駆ける9月15日、枝野経済産業大臣が「すでに設置許可を与えている原発について、これを変更することは考えていない」と述べ、政府・野田政権は、これを追認するかたちで建設再開を支持する旨の考えを表明した。

政府・野田政権は、憲政史上初の設置となった国会事故調査委員会報告を真剣に受けとめ、今後の原発・電力政策を検証こそすべきこの時期、この事態に、私たち東京・生活者ネットワークは驚きを禁じ得ない。

【要請内容】
1.電源開発に、大間原発の工事再開と建設計画の断念を強く求める。
2.政府は「原発の新増設は行わない」という方針に立ち戻り、電力需給にとって何ら必要性の生じない大間原発の工事再開容認を撤回し、建設方針自体を白紙撤回するよう強く要請する。

【要請理由】
1.大間原発の建設再開は、政府自らが発し実施した意識調査、意見聴取会などで大多数(約8割)を占めた「一日も早い脱原発を求める」市民の意思を顧みない行為である。同時に、政府が方向づけた「2030年代に原発ゼロ」をめざす「革新的エネルギー・環境戦略」を、政府自らが踏みにじる行為である。
2.この原発の最大の問題は、ウランの替わりにプルトニウムを装荷する「MOX燃料」を100%使うことにある。核分裂反応度の制御が困難、原子炉の余裕度が減少するなどの危険に加え、もし稼働すれば、崩壊熱が非常に大きく燃料プールでの冷却に30年を要する使用済みMOX燃料を生み出すことになる。大量のプルトニウムが放出される恐れは否めず、青森県や北海道の基幹産業である漁業や農業に壊滅的な被害を与えることになる。
3.日本は、「核燃料サイクル」政策に45年の時間と莫大な税金をつぎ込んできた。プルトニウムの国際管理の名の下、日米原子力協定や国際原子力パートナーシップ協定により各国の役割が割り振られた末の、「核燃料サイクル」の技術開発実験国に甘んじてきた。大間原発の工事再開は、単に「すでに着工済みだから」といった問題にとどまらない、プルトニウム利用政策の継続を宣言するものである。福島原発事故という破局を迎えた今、ひとたび事故が起これば、その被害の大きさがどれほどになるか想像もつかないフルMOX原発は、その建設方針自体を白紙撤回し、今すぐプルトニウム利用政策を放棄することこそ国内外に宣言すべきである。
4.しかも、大間原発の前沖には複数の活断層がある可能性が指摘されており、大間町では、福島原発事故以降、度々反原発デモが行なわれるなど、これまで反対の声を出せなかった地元でも不安の声が日に日に大きく高まっている。対岸の函館市では9月25日、市議会が「大間原発の無期限凍結を求める決議」を全会一致で可決したことも、政府・野田政権は重く捉えるべきである。

以上を理由に、東京・生活者ネットワークは大間原発の工事再開に反対し、計画の白紙撤回を重ねて強く求めるものである。

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