ミニフォーラム 未来計画PART3 開催される!

若い力とともに新しい政治を「政策ゼミ@Tama」

〜地方自治の現場に直接ふれて、政策をまとめる〜

 分権社会を迎え、今、日本はあらゆる意味で転換期にあります。子育て・介護の社会化、税や年金・医療などの社会制度改革、憲法改定の動き…。次代を担う若者たちにとって大きな影響を及ぼすことばかりです。ところが、選挙の投票率をみると、20代は10〜20%台に止まっており、若者世代の意見が政治の場に反映されているとは言いがたいのが実情です。生活者ネットは、若者に政治への関心をもってもらい、暮らしやまちづくりをともに考えたいと、これまで、東京ネットをはじめ、各地域ネットで「政策ゼミ」を開催してきました。

 この日は、03年9月第1期開講以来「政策ゼミ@Tama」を継続開講している多摩・生活者ネットワークの原田恭子(都議会議員)が、ゼミ生4人と話し合いました(東京・生活者ネットワーク会議室)。

〜座談会から(発言よりの抜粋)〜
……ネットの政策ゼミでは、まず基礎講座として、「自治体運営のしくみ」「市の現状と課題」について講義を受けました。その後全員で取り組みたいテーマを議論し、ワークショップ形式でテーマを絞っていきました。私たち4人が参加した「ごみ」チームを担当したのが市議の武内好恵さんだったのですが、市議と一緒にやってみて彼女も普通の女性なんだと(笑)。そんなところからも政治を身近に感じられるようになりました。最終的には議会の一般質問に仕上げていったのですが、市の職員にヒアリングしたりという場面は、大学の勉強ではあり得ないものですし、政策をつくっていくプロセスを実体験できたことが面白かったですね。

……最初は友人から議会の質問がつくれるよといわれて参加しました。第1期政策ゼミに参加して面白かった、で2期目は「ごみ」チームのまとめ役を買って出て、今は3期目もやろうとしている(笑)。ゼミに飛び込んでみて、メディアから伝わってくる政治という固定観念が一気に変わりましたね。議員が身近にいて、しかも市政という枠組みなので政治課題も身近。自分たちで調べて、意見を述べ合うだけではなく、それが市政という場で提案され社会に還元されていくという面白さ、こういう機会はなかなかあるものではないなあと。

〜自分の気づきこそ、政治の一歩〜
 ゼミ後半の研修では、これまで学んできたこととそこで着眼した問題に沿い、 自らのテーマを決めグループ分けをし、 実際に各区・市議会での政策提案を作成する実習方式でゼミを進行。 ディスカッションを重ねてできあがった政策提案は、生活者ネットワークの議員が実際に議会で質問。 こうした一連の作業は、 ネットで常に行われている政策づくりのプロセスそのままです。 受講生は、このゼミを受講することで政治参加の第一歩をスタートし、 政策提案という実践的な一大成果を得ることとなるのです。

 この政策提案作成の過程で、ゼミ受講生たちは自分たちの疑問がどのように行政に扱われ、 政治的問題として議論されていくかを身をもって知っていきます。生活の中での自分自身の気づきが政治への第一歩であるという思いこそ、 生活者ネットワークの政治のあり方そのものです。 「問題発見に始まり、 その解決方法として政治がある」。 そのことを共に未来を担う若い世代に広く伝え、 政策ゼミの受講生からさらに次のステップ・議会への挑戦者が出ることも大いに期待したいものです。

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「政策ゼミ@Tama」の若者メンバー4人を囲んで。右端は、コーディネーターを担った原田恭子(都議会議員)。10月14日。東京・生活者ネットワーク会議室

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