9・11脱原発・経産省前大集会 開催される

9月11日午後、霞が関の経産省本館前で、「9・11脱原発・経産省前大集会」(主催:経産省前テントひろば)が開催された。東京・生活者ネットワークメンバーも集会に参加した。

15年前、2011年3月11日の東電福島第一原発事故発生の半年後、9月11日に、経産省の一画に脱原発をめざすテントを市民有志が設置し、継続した訴えの拠点とした。テント自体は、2016年8月21日に強制撤去されたが、その後も平日は毎日、「経産省前テントひろば」として経産省前の歩道での座り込みを続けている。「経産省前テントひろば」は、毎年9月11日に、脱原発・経産省前大集会を開催してきた。

経産省前テントひろばの看板

集会のオープニングでは、朴保(パクポー)さんが、広島、長崎、福島を思い、戦争反対・原発反対を歌う。主催者あいさつに続いて、発言に立ったのは、弁護士の河合弘之さん、たんぽぽ舎共同代表の山崎久隆さん、前衆議院議員の阿部知子さん、参議院議員の福島みずほさん、山添拓さん。

オープニングで歌う朴保さん

弁護士の河合弘之さん

たんぽぽ舎共同代表の山崎久隆さん

経産省にむけて「脱原発」「東海第二動かすな」「柏崎刈羽止めろ」「経産省は責任をとれ」と参加者がコール。参議院議員のラサール石井さん、福島から武藤類子さん、原発いらね!ふくしま女と仲間たちの黒田節子さん、元いいたてふぁーむ管理人の伊藤延由さん、請戸川河口テントひろばの吉沢正己さんのメッセージが読み上げられた。

社会人芸人の森丸さんが南京玉すだれを披露した後、「経産省前テントひろば」各曜日の担当者がアピールし、テント弁護団の一瀬敬一郎さんが発言。「経産省前テントひろば」から経産省にあてた申し入れ書を紹介して、ポストに投函した(経産省が対面での受け取りを拒絶したため)。

森丸さんの南京玉すだれ

おわりに、作家・クレヨンハウス主宰の落合恵子さんが、「闘いはこれから、自分で闘うしかない、この国で。人の命を亡くすものを無くす。当たり前の生活を返せと叫ぼう。あなたの誇りにかけて、おかしいことはおかしいと言っていこう」と発言した。

エンディングの歌は、守屋真実さんと朴保さん。経産省にむけて「経産省は恥を知れ」「原子力亡者は恥を知れ」「フクイチ事故はどうなってる」とコールし、主催者のあいさつで集会を閉じた。

作家・クレヨンハウス主宰の落合恵子さん

エンディングで歌う守屋真実さん

 

以下は、この日、経産省前テントひろばが、経産省あてに出した申し入れ書。

経済産業大臣 赤澤亮正様・経産省の皆様
資源エネルギー庁長官 村瀬佳史様・資源エネルギー庁の皆様

東電福島第一原発事故は終わっていない、海も放射能汚染中
核分裂で湯を沸かす原発(核発電)は危険でかつ行き場無き核ゴミを残す
日本列島の放射能汚染を止めよう
何よりも命が大切

2026年9月11日 「経産省前テントひろば」木村雅英

福島は終わっていない、海も放射能汚染中

半世紀以上の核発電稼働の間に、数々の原発事故が起き死傷者も出した。特に、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震により東電福島第一原発(以下、イチエフ)事故を起こし、日本史上例のない原子力災害をもたらした。放射性物質は長野県や静岡県までに達し、福島周辺に住む多くの人々が被ばくし避難し、膨大な健康被害を出し、福島県のがん多発も報じられ、今も被ばくによる健康被害に耐えている人々が多数いる。

今だに周辺の放射性物質濃度は高く、帰還困難区域が存続して日本は今も「原子力緊急事態宣言下」にあり、2次災害を防ぎながらの廃炉作業は進まず、15年間でデブリを数グラム取り出しただけで、ロードマップの改訂すら2019年以降できない。一方、イチエフへの地下水流入を止めることもできずに放射能汚染水を増やし、「ALPS処理水の海洋放出」(放射能汚染水の海洋投棄)をし続けている。

加害企業東京電力は80近くの訴訟を抱えている。福島は全く終わっていない。

核分裂で湯を沸かす原発(核発電)は危険でかつ行き場無き核ゴミを残す

「トイレなきマンション」と言われながら原子力発電(核発電)を開始して半世紀以上、未だにトイレが見つからず、10万年以上放射能を持つウンチ(核ゴミ)を出し続けている。動物のウンチは地球に栄養を与えるが、原発から出る核ゴミはいつまでも地球を汚し続ける。日本学術会議も、日本列島での地層処分では10万年も持たないと答申した。これまでの「科学的特性マップ」作成や今経産省が熱を入れている自治体への「文献調査」も、核発電継続の為の延命施策ではないか。

多くの原発立地では、膨大な熱と放射線を発する使用済み核燃料を燃料プールに保管しているが、そのプールが一杯になり、リラッキングや核燃料の号機間移動などでプールに空きを作ることに躍起になっている。そして、その打開策として乾式貯蔵を準備、危険で行き場無き核ゴミを立地地域に半世紀以上残そうとしている。

また、六ケ所再処理施設は、故高木仁三郎が予測したとおり30年以上経っても未だに稼働できず、日本原燃が頓挫している廃液のガラス固化を回避してまで再処理施設の進展を装う中で、稼働の目途が立たず、核燃料サイクルは既に破綻している。それゆえ青森県知事が3月に核燃料の県内搬入拒否を発表し、実際に青森のむつ中間貯蔵施設を経営する東電が柏崎刈羽の核燃料の青森輸送を7月に断念し、一方で東電と日本原電は他の8社にこのリサイクル燃料備蓄センターへの搬入を呼び掛けている。核ゴミの行き場は無い。

日本列島の放射能汚染を止めよう

以上の状況であるにも拘わらず、経産省・政府は7月末に原子力関係閣僚会議を開催、2040年代までに原発を2~5基建て替える目標を盛り込んだ原子力政策の指針の改訂を決定した。パブリックコメント(572件)で指摘された決定手続きと指針内容への強い反対意見を全く無視しての暴挙だ。

能登半島地震、熊本地震、東海地震、東北地震など、自然が何度も大事故を起こした日本列島の私たちに強い警告を発している。にも拘わらず皆さんは聞く耳を持たず、愚かな「原子力推進政策」を続けている。イチエフからの放射能汚染水の海洋投棄も、汚染土の全国ばらまきも、発生者に責任をとらせずに被害を分散するばかりか放射性物質を全国にばらまく愚かな施策だ。

何よりも命が大切

私たちは、イチエフ事故の半年後、2011年9月11日(丁度15年前)に経産省の一画にテントを張り、約1800日間脱原発を訴え続けてきた。裁判闘争の後、無念にも2016年8月に強制撤去された。その後は経産省本館前で平日毎日交代で座り込み脱原発を訴え続けている。

また、毎週金曜日夕刻には経産省本館前で1時間の抗議集会を開催して経産省に脱原発と戦争反対などを訴え、また毎月経産省に抗議・申入書を提出している。

残念ながら、経産省・資源エネルギー庁は、311直後から東電を潰さずに原子力発電を残す策略を練り、トラブル続きの柏崎刈羽を含めて現在約15基を再稼働し、さらに今は新たな電力需要を吹聴して次世代革新炉の開発までをも画策している。

何よりも命を大切にしよう。地球を放射能汚染し続ける愚かな施策を直ちにやめよう。

 

 

 

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