脱原発セミナー「原発コストと電気料金―エネルギー転換に向けて」(講師:大島堅一さん)を緊急開催!

2014年10月24日 17時49分 | カテゴリー: トピックス, まちづくり, 活動報告, 環境

脱原発セミナー「原発コストと電気料金―エネルギー転換に向けて」(講師:大島堅一さん)を緊急開催!

安倍政権は、鹿児島県の川内原発を手始めとばかり、原発再稼働を進めようとしている。東京・生活者ネットワーウは「脱原発」に向け、地域での取り組みを進めるために10月18日、大島堅一さん(立命館大学教授/原子力市民委員会委員)を講師に迎え、脱原発セミナー「原発コストと電気料金~エネルギー転換に向けて」を開催した(四ツ谷:主婦会館プラザエフ)。(主催・共催:東京・生活者ネットワーク、市民セクター政策機機構 協力:原子力市民委員会、市民がつくる政策調査会)。

講師の大島堅一さん(立命館大学国際関係学部教授/原子力市民委員会座長代理)。手にしているのは、原子力市民委員会[著]『これならできる原発ゼロ! 脱原子力政策大綱』(2014年6月発行 宝島社 定価920円+税)。2014年10月18日

福島原発事故を経て、安全性に関しては議論が進み、民意の85%が脱原発を支持。「事故は起こりうる。絶対安全な原発は存在しない」との認識は広がった。しかし、田中俊一規制委員会委員長は7月、「あくまで川内原発は規制基準の適合審査に合格しただけであって安全とは言わない」としていたが、9月には「運転における安全性は確認した」と言い切り、それを受けて小渕優子経産相(当時)は、「再稼働の安全性を満たしている」と言葉のレトリックが横行している。安全性を巡っては重大な局面に至っていると言えるが、原発を受け入れる以上危険を受け入れることになる。だからこそ住民の合意が最重要ということになる。

日本はエネルギーに乏しいから原子力だと言われてきた。しかし2010年度の段階でも原子力は「電源としては3割」ではあってもエネルギー供給から見れば1割程度であり、省エネで解決できるエネルギー源であった。原発が稼働していない現在、原発ゼロでもやっていけることはすでに立証済みだ。原子力は「準国産」エネルギーだとの主張があるが、それは再処理、高速増殖炉を核とする核燃料サイクルの実現を前提としており、高速増殖炉(原型炉)もんじゅが20年も止まっていることや、六ヶ所再処理工場も稼働できず展望もないことから、事実上破綻しており、破綻どころか夢を語っているにすきない。

 

 

 

 

 

 

原発事故後、民主党政権下で初めてコスト等検証委員会が設置された。この委員会は1.原子力発電のコストの徹底検証、2.再生可能エネルギーを始めとする原子力以外の電源のコストの検証、3.原発への依存度低減のシナリオを検討するための客観的データの提供を目的とし、<原発のコスト=発電コスト+社会的費用>として、社会的費用を世界で初めて評価したものとして意義がある。

東京・生活者ネットワーク、市民セクター政策機構主催・共催の、脱原発セミナー「原発コストと電気料金―エネルギー転換に向けて―」

電気事業連合会は発電のための費用(建設費、燃料費、運転・保守費、バックエンド費用)を40年間の総発電量で割って、原発は5.3円/kwhの安い電源と宣伝してきた。しかし原発は使用済み核燃料の処理・処分・廃止措置が超長期、世代をまたぐ負担があり、事故が起きたことによる事故リスク対応費用(原発事故費用、追加的安全対策費用)と政策費用(技術開発費用、立地対策費用)などを入れて、きちんと評価する必要がある。原発コストは発電コスト+社会的費用であり、2011年時点でも単価は8.9円/kwh以上である。

不誠実で不十分な損害賠償費用や最終処分場まで入れた原状回復費用、汚染水対策や燃料デプリの取り出しなど超長期にわたる事故収束費用・廃止費用などまだまだ不十分であり、今後も増えることは確実、現時点でも11.4兆円と言われている。これをだれが負担するのか。

大島堅一さんが示した資料の一つ

原発のコストを考える場合「いくらか」ということと「だれが負担するのか」をセットで考える必要がある。東京電力は事故発生者であり、汚染者であり、加害者であるので、損害賠償責任と事故収束・廃炉の責任がある。最低11兆円に及ぶ費用と超長期(10万年)に及ぶ取り組みは自力で払いきれず、本来であれば破たんは避けられない。が、2011年6月14日東京電力支援の考え方が閣議決定され、国民=電力消費者の負担が増大することとなった。

 

東京電力支援の考え方
機構は、原子力損害賠償のための資金が必要な原子力事業者に対し援助資金の交付、資本充実等)を行う。援助には上限を設けず、必要があれば何度でも援助し、損害賠償、設備投資等のために必要とする金額のすべてを援助できるようにし、原子力事業者を債務超過にさせない。「東京電力福島原子力発電事故にかかる原子力損害の賠償に関する政府の支援の枠組みについて」(2011年6月14日閣議決定)

 

 

 

 

 

 

 

原発のコストは次第に上昇し、事故コストが国民・電力消費者に付け回されている。

広瀬弘忠氏「原子力発電を巡る世論の変化」第27回原子力委員会資料第2号(2013年7月17日「日本の原子力発電はどうあるべきか」)では2011年よりも2013年の方が「原子力発電は直ちにやめるべきが13.3%から30.7%に増加、「段階的に縮小すべき」を加えると85%が脱原発を願っている。にもかかわらず、国民の反対を押し切って原子力政策が強化され、原発保護策が画策されている。

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福島原発事故被害者への賠償や生活再建を置き去りにし、国民の命と暮らしをないがしろにすることは許されない。東京・生活者ネットワークは、統一地方選で原発ゼロの旗を掲げ、原発のコストと原発政策のからくりを語って、市民の意思を束ね、原発ゼロ社会と持続可能な地域社会づくりをすすめる。