若者が使い捨てにされない社会へ―子ども・若者支援はトータルに切れ目なく

2015年3月29日 18時15分 | カテゴリー: ステートメント, トピックス, 労働, 女性, 子ども・教育, 活動報告

生活者ネットワークの「若者の働き方・アンケート調査」を報告する、昭島・生活者ネットワーク市議会議員の篠原ゆか。3月28日

厚生労働白書(2014年度版)によると、全国でニートは 60 万人、ひきこもり 70 万人、フリーター182 人と報告され、生きづらさ、社会的困難を抱える若者の数が増え続けています。正社員として働く機会がなくやむなく非正規雇用で働く人の増加、雇用のミスマッチや、若者を使い捨てにする企業(ブラック企業)も大きな社会問題となっています。国は「若者サポートステーション」事業を開始しましたが、既存のハローワーク同様、就労実績数が補助金の算定基準として問われるしくみでは、きめ細かな対応は望めず、課題を残したまま今日に至っています。 

こうした中、3月28日<「はたらく」企画『親が知っとく!若者就労』>が、共に活動連携してきた運動グループの主催で開催されました。「若者を使い捨てにする企業の実態」と題した基調講演では、NPO法人posse代表今野晴貴さんが登壇。いわゆるブラック企業の実態、求人広告の見方など若者を取り巻く労働問題と自立支援における課題を聞くことができました。 

続く「地域の団体による若者の就労支援の実践報告」では、3団体それぞれが活動を報告。最初に報告に立ったのは、「せたがや若者サポートステーション」から所長の篠原健太郎さん。日頃のせたがや若者サポートステーションの実践について報告。サポート・プログラムには農業体験や清掃体験、セミナーなどがあるが、まずは受け入れ先に理解してもらうことが大事だと話され、受け入れ先となる事業者は当初どんな若者が来るんだろうと戦々恐々となるが、いざ受け入れてみると「なんだ、普通じゃないか」と印象が変わると話され、この4月からは「世田谷若者総合支援センター」に名称変更となるということでした。

次は、八王子にある「NPO法人こすもす」の実践が佐久間寛子さんから。NPOこすもすは、働く場づくりと居場所づくりを事業にしており、障がい者、若者、高齢者の就労支援もその一つ。だれかに雇われる働き方ではなく、一緒に働く仲間同士が話し合いながら、方針を決めて運営しているからこそ、自分らしく働くことができる。ニートを経てこすもすに行き着き、働く意欲を取り戻した若者の事例が紹介されました。

東京・生活者ネットワークからは昭島・生活者ネットワーク市議会議員の篠原有加が「若者の働き方アンケート調査」について報告(東京・生活者ネットワークHP調査活動報告」に詳報)。地域から、若者の『はたらく』を巡る課題解決をはかるための5つの政策を提案しました。

東京・生活者ネットワーク新春のつどいで、「若者の働き方・アンケート調査」を報告する、八王子・生活者ネットワーク市議会議員のなるみゆり。1月29日

◆調査の目的:政府は景気回復を主張するが、若者をめぐる就職・就労環境は依然として厳しい。また、企業と学生・若者との間のミスマッチや、不本意な非正規雇用の労働者の増加などによる貧困・格差問題、また、若者を使い捨てにする企業(ブラック企業)が大きな社会問題となっていることから、現状の課題を改善するような政策提案につなげるもの。

◆調査対象と実施期間:若者世代1539歳)を対象に20145月~9月に実施。有効回答者数は451人。

◆調査結果から浮かび上がった5つの課題

  • 今の職場(働き方)に対する不満の原因は、サービス残業や休暇がとりにくいこと、周囲に相談はする人も多いが、4人に1人は相談せずに諦めている。

  • 働きやすい職場に必要なのは「コミュニケーション」や「思いやり」

  • 仕事上の悩み・トラブルの相談機関として、認知度が高いのは「ハローワーク」、しかし、実際に利用した経験は少ない。行きやすいと思われる相談先ではNPOも選択。

  • 労働に関する知識を得たのは「学校」より「バイト先・新聞」、「知らない」との回答も多い。

  • 「働くこと」に関して気になっているのは、長時間労働や育児休業など制度の課題。

    ◆調査結果から:生活者ネットワークの提案

1.実際の社会で役立つ労働教育を

2.活用しやすい相談機関を身近に

3.労働法制を分かりやすく

4.雇用者側も意識改革・工夫を

5.やり直しのできる社会、若者支援は高校から

東京・生活者ネットワーク2015政策発表集会。政策委員会メンバーが、市民の声を集めてつくった「2015年統一地方選挙基本政策」を発表。若者政策「若者支援は地域でトータルに切れ目なく」を発表する、昭島市議会議員の篠原ゆか。昨年10月25日

若者が使い捨てにされる社会に未来はありません。内閣府の調査(2014年版『子ども・若者白書』)によると、「自分の将来について、明るい希望を持っているか」の問いに、「持っている」は、日本61.6%。アメリカ91.1%、スウェーデン90.8%、イギリスの89.8%と比べて、かなり低い結果と言わざるを得ません。子ども・若者が希望を持って生きることができる社会をつくることは、今や喫緊の政治課題です。生活者ネットワークは、若者が希望を持って学び、働き、社会に参画できるよう、切れ目のない子ども・若者支援を提案していきます。