多様な生き方・働き方を可能にする年金制度へ

2008年5月1日 16時28分 | カテゴリー: 活動報告

都議会議員 大河原雅子

年金制度は、5年ごとに改正が行われます。今回の改正も充分な改革とはなっていません。衆議院予算委員会での改革論議が開始直後の2月13日、千歳烏山区民センターに石毛えい子衆議院議員を招いて都政フォーラムを開催し、ワーカーズ・コレクティブ(ひとり一人が出資し、労働し、運営する新たな働き方)、NPOなどのコミュニティビジネスや、パート・派遣労働に従事する女性たちが集まり、激論を交わしました。

生活者ネットワークでは、1999年の改正時より前から女性の年金問題に取り組み、世帯単位から個人単位の年金制度への転換を求めてきました。

今回の改正では、厚生年金保険料を今年10月から引き上げて、2017年度に18.30%で固定する方法や、国民年金保険料の引き上げは決まったものの、第三号被保険者の問題は手つかずのままです。パート労働者の厚生年金加入条件の緩和も、業界やパート労働者からの反対で挫折しました。唯一、離婚時の夫婦の年金分割は実現しましたが、第三号被保険者制度の存続を前提とした改革であり、「合意にもとづく分割」方式のため、離婚女性が実際に年金を受け取れる保証はありません。
石毛えい子衆議院議員からは「基礎年金の財源には消費税を充てて、新しい年金制度を創設する」という民主党の改革案が説明されました。民主党案は、基礎年金と所得比例部分からなる2階建て年金制度で、消費税を財源とすることで負担の公平化を図り、社会保障を持続可能なものにするとしています。

年金制度の議論では、とかく「負担と給付」における損得論に陥りがちです。しかし、公的年金制度の根本は、将来にわたって「誰もが人としての最低限の生活を保障される基礎年金の充実」です。男性よりも長寿の女性にとっては、公的年金制度の充実はより重要な課題です。
参加者からは、性差別のない制度設計と、パートや派遣、ワーカーズ・コレクティブやNPO労働など、あらゆる働き方にあった年金システムへの転換を求める声があがりました。多様な生き方、働き方を保障し、若い世代にも必要性が認識できる制度とするためには、自立した個人をベースにした信頼される年金システムに再構築していくことが重要であると、改めて確認されました。

生活者通信№152より